放射線科は、診療放射線技師4名で診断価値の高い医療画像の提供に努めています。
安全で安心して検査を受けていただけるよう、患者さんに寄り添い、チームで連携して業務にあたっています。
・患者さんへ、適切な説明や、お声を掛けて撮影しています。
・感染対策の徹底をしております。撮影終了後は、毎回入念に消毒を行っています。
・マンモグラフィは、プライバシーに配慮し、女性技師が担当します。
※以下のボタンをクリックすると各機器紹介へジャンプします。
■キャノンメディカルシステムズ社製「Aquilion Lightning」
「被ばく低減と画質向上を兼ね備えたCT」
・最新の被ばく低減技術(AIDR 3D Enhanced)を搭載
・世界最薄0.5mmスライスでの連続撮影は、小さな病変も描出可能です。
・X線管球は、1回転0.5秒の高速スキャンが可能で、胸部CTであれば約10秒で検査が終了します。
・全身の撮影が可能な高性能CT装置です。
健康診断では通常の胸部CT撮影よりも被ばくを減らした「低被ばく線量胸部CT」や、皮下脂肪と内臓脂肪の面積を自動で抽出し肥満の程度を評価する内臓脂肪解析なども行っております。
■FUJI FILM社製 AMULET Innovality Excellent 3D
マンモグラフィは乳房専用のX線撮影による検査方法で、触診では発見できない小さなしこりや早期がんの組織の変化もとらえることができる検査です。
※当院では2021年3月より最新型の3Dマンモグラフィ(トモシンセシス機能を搭載した)装置を導入しております。
どんな検査?
左右の乳房を片方ずつ台に乗せ、乳房全体を透明な圧迫板ではさみ、薄く伸ばして撮影します。
3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)
3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)は、複数の角度から乳房の断層像を作成・収集する3D撮影技術です。
従来の2Dマンモグラフィに比べ、画像の描出精度が高くより正確な診断が可能になるため、乳がんの早期発見に大いに期待ができます。
乳腺構造の重なりにより、従来の2Dでは発見が難しかった病変の早期発見が可能。
(※動画では、X線管球を連続的に移動しながら撮影)
撮影方法は?
2Dマンモグラフィと同様に、乳房を圧迫して撮影します。
左右それぞれ1度の圧迫(1回の圧迫で15秒程度)で、2Dマンモグラフィと3Dマンモグラフィ両方の画像が得られます。
これを上下方向(2D+3D)+斜め方向(2D+3D)×左右の計4回撮影します。
(※当院では、マンモグラフィ検査を女性放射線技師が担当しています)
【マンモグラフィ画像(2D)】
腫瘤性の病変が乳腺の中に埋もれてしまうため、乳腺量によって病変の形状がわかりにくくなる
【トモシンセシス画像(3D)】
乳房を、薄くスライスするため、腫瘤性の病変の形状を鮮明に見ることができる
お願い
・長めのネックレス、ピアス、イヤリングは撮影時写り込むことがありますので撮影時にはずして下さい。
・長い髪は撮影の妨げになることがありますので結んでいただく場合がございます。(髪留め用のゴムをご用意しております)
・豊胸手術後の方、心臓ペースメーカーを装着されている方、皮下埋め込みポートを使用している方は検査が出来ない場合があります。また、授乳中の方は画像診断上、問題が起こる可能性があるためお勧めしておりません。
・妊娠中の方は検査ができません。
■Fujifilm社製 X線撮影装置(BENEO-Fx)
・FPD(フラットパネルディテクタ)による時間短縮
FPDとは、体を透過したX線を受け取りデジタル変換することでX線画像を得る装置です。画像を瞬時に確認できるため、従来の装置に比べ患者さんの検査時間、待ち時間が短縮されます。
・高画質で低被爆
また、FPDの特徴として少ないX線でも、高画質の画像が得られます。特に整形領域の骨の鮮明度が向上しました。
エネルギーサブトラクション
1度の胸部X線撮影で、エネルギーの異なるX線を照射し、そのエネルギー差で生じる2種類の画像(胸部画像①と骨画像②)を取得します。
①から②の画像を引き算(エネルギーサブトラクション)する事により、従来の胸部X線では妨げになっていた肋骨の陰影を消去し、小さな病変も見つけやすくなっています。
【①胸部画像】
【②骨画像】
【③軟部画像(①通常の胸部X線画像-②骨画像)】
■FUJIFILM社製 AIRISⅡ0.3T
当院のMRI装置は、"オープン型"といわれる装置です。
狭い空間に対する不安感・ストレスを軽減する設計となっており、従来の長い筒状のMRI装置と比べて広く、横に解放感がある環境で検査を受けられる形状になっています。
また、検査時の音も小さく耳栓の必要がありません。
・開口部が大きく、広い。筒状の装置より威圧感なく恐怖感が軽減。
・閉所恐怖症の方におすすめです。
・撮影中の音(工事現場のウィーン・カンカンカンのような)が気になる方にもおすすめです。
・検査時間は30~40分。(検査部位により前後します)
MRIは、磁気と電波を利用して体の内部からでてくる信号を画像にする装置です。
CT検査とは違いX線被ばくがなく、人体に影響がないやさしい検査が行えますが、ペースメーカー等の体内金属がある方は検査が行えない場合があります。
検査を受ける前に
金属製品や磁気に敏感な製品を身に着けてMRI室に入室すると、吸着や火傷の事故・機器の故障につながり大変危険ですので必ず再確認お願いします。
・心臓ペースメーカー、補聴器(磁場による機器の故障)
・脳内クリップ等(磁場によるクリップの位置ずれ)
・エレキバン、湿布、カイロ、ニトロダーム、ヒートテック等(発熱による火傷)
・ネックレス、ピアス、ベルトのバックル等の金属類(磁場の乱れによって画像が不鮮明に)
・ホック、ファスナー等金具のついた下着(補正下着ガードル等も)衣類、眼鏡等
・時計、財布、キャッシュカード等の貴重品
■島津製作所製 SONIALVISION G4
令和5年3月より、フラットパネルディテクタ搭載のX線テレビシステムを導入しました。
被ばくを低減し、高画質画像を兼ね備えた最新鋭の装置です。
X線TVシステムとは、少しのX線を連続的に照射し、体の中をリアルタイムで観察しながら検査をすることが可能な装置で、代表的な検査は胃バリウム検査です。
その他にも胃ろうチューブの交換や腸閉塞の際に行うイレウス管の挿入、大腸などの消化管ステント留置術など消化器系の様々な検査や処置を行っています。
さらには、嚥下(飲み込み)の機能を確認する嚥下造影、整形外科系の関節脱臼、骨折の整復術や、骨密度測定もこの装置で行う事が可能です。
【胃バリウム】
【胃ろう交換】
【イレウス管挿入】
【大腸ステント】
■島津製作所製 SONIALVISION G4(オプション機能)
骨密度測定装置は骨を構成しているカルシウムなどのミネラル成分の量を測定する検査です。
骨粗しょう症は長年の生活習慣などによって骨がスカスカでもろい状態になり、ちょっとしたことでも骨折しやすくなる病気です。
男性も女性も加齢とともに骨粗しょう症になる方が増えますが、特に女性ホルモンバランスが崩れる閉経後、急激に骨量が減ると言われています。
骨粗しょう症の診断や治療の経過観察、または、ホルモンのバランス異常などによる代謝性骨疾患の診断や治療に役立つ検査です。
骨密度を数値化することで、骨量の減少を早期に発見し、適切に予防や治療を行うことが可能になります。
⇒骨密度測定結果サンプル
どんな検査?
当院では骨密度測定アプリケーションSmartBMDを導入してDXA法による骨密度検査を行っています。
・検査台に仰向けになって、腰椎と大腿部を検査しています
・二つの部位を検査しますが、体位の入れ替えがないため、仰向けになったまま10分程度の短時間で検査を行うことができます
・検査台が47センチまで下がるので、乗り降りが簡単で安全です
■FUJIFILM社製 ボリュームアナライザー(SYNAPSE VINCENT)
CTやMRIから得た画像データを基に3D画像を作成することが出来ます。
様々な方向から病変部と周囲の組織との関係を観察でき、診断のサポートや手術の計画に有用な画像を提供することが出来ます。
3D画像の一例
『造影剤を用いた血管の評価(CTA)』
細かい血管の描出や、血管走行の状態を評価できます。
『ダイナミック造影検査による肝臓解析
(肝細胞がん)』
『ダイナミック造影検査による肝臓解析(肝細胞がん)』
肝細胞がんの診断で用いられるダイナミック造影CTのデータを基に肝臓実質、脈管系、腫瘍を抽出し、それぞれの位置関係を視覚的に観察しやすくなります。
『DIC-CT』
胆嚢や胆管を詳しく観察できます。
『肺解析』
COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺結節の診断に有効です。
『仮想内視鏡』
内視鏡カメラの後などにCT検査を行い、大腸画像を解析、処理します。
『ボーンビューワ』
X線画像ではでは分かりづらい肋骨骨折の診断にも役立ちます。